【おかやまマラソン2023】高速コース/3:20:00切りへの挑戦

大会記事

みなさんこんにちは。

ラン歴10年サブ3.5ランナー(3:23:27)のみつ(@hiroki.mitsunaga)が2023/11/12に開催されたおかやまマラソンに参加してきました。

フルマラソンは今年2月の大阪マラソン以来9ヵ月ぶり。

現在の自己ベストは3:23:27なので【3:20:00切り】を目標タイムに。

夏の間はウルトラマラソンやトレランで鍛えていたので多少脚は強くなったはず。

今の実力がどこまで通用するか試してきました。

今回はタイムを狙っていたためレース中の写真はほとんどありません。

スタート前、ゴール後の写真になります。

レース内容をすぐ読みたい方は

「9.スタート」からご覧ください。

長文になりますが最後までお付き合いいただけたらうれしいです。

【おかやまマラソン2023】前日受付の動画(Instagramリール)

【おかやまマラソン2023】スタート前の動画(Instagramリール)

この記事を執筆している筆者の簡単なプロフィールになります。

目標はMt.FUJI 100 (UTMF) 完走!

※2024年Mt.FUJI 100 (UTMF) 出場決定。

アシックス大好きランナーでもあります。

  • 34歳(はじめは10km走れない状態)からランニングを始め現在44歳
  • フルマラソン3:23:27(2023) 大阪マラソン
  • ハーフマラソン1:29:29(2022)ぎふ清流ハーフマラソン
  • 10km39:27(2023) 刈谷市かきつばたマラソン
  • 100kmトレイルランニング完走19:42:17(2023)奥信濃100
  • 100kmウルトラマラソン完走12:50:47(2023)野辺山
  • 118kmウルトラマラソン完走14:32:45(2023)チャレンジ富士五湖
筆者 奥信濃100 2023

結果

おかやまマラソンの結果になります。

グロス 3:32:30

ネット 3:31:59

目標にしていた【3:20:00切り】は達成できず。

25kmまでは快調に走っていて正直行ける気しかしなかった。

30km付近から足がピクピクしだす。

35kmで足が攣る。

そこからゴールまでの7kmは本当に苦しかった。

レースを振り返ると思う所はたくさんあるが一番の失敗要因は設定ペース通りに走っていないこと。

あれだけ【4:40~4:45】で走ると決めていても実際はそれより速いペースで走ってしまう。

なんで速く走ってしまうのか?

それは設定ペースで走り続けることがどれだけ大事なのか分かっていないから。

これができなければ今後もいいレースはできないと思った。

今回は苦い思い出になってしまったけどおかやまマラソン、いい大会でした。

いろいろ気づかせてもらえたしコースはフラットで走りやすいし。

またぜひ参加したい大会です。

前日受付

7:30

朝きしめんを駅のホームで食べる。

新幹線に乗る前はきしめんから始まるのが最近の定番。

8:00

いざ名古屋から岡山へ。

1時間半で行けるのでけっこう早い。

9:34

岡山駅に到着。

ここから岡山県総合グラウンドへ向かいます。

駅から約1.5km。

20分ほど歩きます。

受付会場のジップアリーナ岡山へ到着。

まずはゼッケンをいただきに。

みんなで記念写真を撮っていると声を掛けられる。

「すみません、少しいいですか?」

どうやらNHK岡山さんの取材らしい。

2人でインタビューを受ける。

テレビ取材は何回か経験ありですがやっぱり緊張しますね。

大会前日のニュースで私たちのインタビューがしっかり使われていました、笑。

おもてなし給食メニューやコースマップ、高低図、意気込みボードなどがあります。

せっかくだから【PB更新‼】と書いておいた。

次は桃のバルーンを目印に参加賞のTシャツをもらいに行きます。

桃のバルーン。

実におかやまらしい。

会場内にいると一目で分かります。

今年のTシャツはポップなデザインでけっこう好きかも。

舞台の上ではちょうど有森裕子さんのトークイベントが行われていました。

会場にはたくさんのお店が出店していてとても賑わっていた。

岡山名物のきびだんごを試食でいただく。

目標タイムを掲げる写真スポットもそんなに混んでいなかったので記念に一枚。

こんな感じで受付は終了。

お昼ごはんへ向かいます。

食堂やまと(お昼ごはん)

11:30

お昼ごはんは岡山名物のデミカツ丼を食べに食堂やまとさんへ。

路面電車?バス?

少し悩んだけど4人いたのでタクシーで行くことに。

お店の前で降りるとたくさんの人が並んでいた。

店構えはいかにもうまそうな雰囲気。

20分くらい待って入店。

中華そば(中)とかつ丼(小)

みんなそろって同じメニュー。

両方とも絶品でした。

お腹が満たされたあとは岡山城へ。

岡山城&後楽園&林原美術館

12:30

岡山城は私自身2回目になります。

黒と白のたたずまいがかっこいい。

城から眺める岡山の街はキラキラ輝いていた。

一緒に行ったラン友さんは大の城好きでPBをだしたかのように嬉しそうだった。

左:城好きのT君

後楽園に入ると素敵なカフェが。

中をちらっと覗いてみる。

岡山城がちょうど見えるよさげな席が空いていた。

どうする?どうする?

やっぱり入るよねー。

みんなの意見が同じだったので休憩がてら入店。

レモンスカッシュを飲みながら岡山城を眺めていた。

13:30

後楽園をのんびり散歩。

日本三大庭園だけあってとても立派でした。

帰り際、和の雰囲気が漂う素敵な茶屋の前を通る。

どうやらみんな気になっていたらしい。

メニューの看板にはぜんざいやお抹茶の写真が。

せっかくですもんねー。

進行方向が90度変わる。

福田茶屋さんであったかいぜんさいとほうじ茶をいただく。

たいへんおいしゅうございました。

さぁホテルへと言いたいところですがまだ帰りません。

15:00

ラストの林原美術館へ。

今回は刀や鎧の展示がメインでした。

夕食まではまだ時間があったのでどうするか話し合う。

ちょうど座れるスペースがあったので仮眠も兼ねて少し休憩させてもらうことにした。

この時間はとてもありがたかった。

てっぱん家青山 (夜ごはん)

夜ごはんを食べに美術館を後にする。

路面電車の街、おかやま。

一度は乗っておきたいよね。

ちょうど駅が近くにあったのでいざ乗車。

普段は路面電車に乗ることがないのでワクワクな気持ちだった。

17:00

てっぱん家青山さんへ。

お店を予約していたのでスムーズに入店。

明日はレースなのでみんなノンアルで乾杯。

岡山名物のカキオコとホルモンうどんを注文する。

うん、どちらもうまい。

昼も夜も岡山名物を食べて大満足。

明日はきっとうまくいくはず。

宿泊

宿泊は岡山シティホテル厚生町へ。

岡山駅から徒歩15分くらい。

駅近がよかったけどどこもいっぱいだったし金額がけっこうお高いので、、、。

途中朝ごはんを買いにコンビニへ立ち寄る。

22:00

明日の準備を済ませ布団に入る。

就寝。

4:30

起床。

前日に買っておいた朝食をいただく。

大会の朝はおにぎりと味噌汁が最近の定番になっている。

パンよりお米のほうがパワーでそうな気がするし味噌汁は体が目覚めていく感覚があるから。

しっかり食べていざ出陣。

おかやまマラソンの装備品
朝ごはん

出発

6:15

ホテルを出発。

朝はひんやりしていた。

途中交差点の角に小さなお参りスポットを発見。

少し通り過ぎたが、待てよと思い引き返す。

パン、パン。

おかやまマラソンでいいレースができますように。

手を合わせてお参りした。

そわそわしている気持ちが少し落ち着いた。

歩くこと15分。

岡山駅に到着。

ランナーの流れがすでにできていた。

ここから会場のジップアリーナ岡山まで約20分。

私は会場へ向かう朝の時間がけっこう好きなのです。

会場到着

7:00

会場到着。

ジップアリーナ岡山へ入ると、挑戦という2文字がドーンと目に飛び込んできた。

「挑戦」

いよいよ自分を試せる時。

気持ちが熱くなってきた。

レースの格好になるのはまだ寒いので室内で少し待機。

7:30

待ち合わせをしていたのでラン友さんを探しにいったん外へ出る。

マラソン大会は人が多くて会えないこともあるが今回は運よくすぐに発見。

ついてる。

写真を撮ってもらおうと目の前の方にお願いしたらまさかの出来事が、、、。

その方は私のブログを読んでくれている方だったのです。

そしてコメントで「おかやまマラソンに私も出るので見掛けたらお声がけしても大丈夫ですか?」とメッセージをくれた方でした。

ほんとびっくり。

そんな出会いってあるんですね。

お会いできてうれしかったです。

7:45

レースの格好に着替えて荷物を預ける。

おかやまマラソンは大きなビニール袋ではなく荷物に直接荷札をつけるスタイルになります。

ブログ繋がりの出会い

8:15

ウォーミングアップ、トイレを済ませスタート地点へ向かった。

その途中いつも持っている塩タブを持っていないことに気づく。

あー、持ってくるの忘れた。

少し嫌な予感が、、、。

スタート30分前。

いつものカツサプを摂取する。

「どうか足が攣りませんように」

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スタートはAブロック。

Sブロックの人が前にいますがかなり前からのスタートだった。

シューズは今回レース初デビューのアシックスマジックスピード3で。

このシューズでいい思い出を作りたい。

8:40

スタート5分前。

有森裕子さんの激励。

大きな旗振りパフォーマンス。

ボルテージは徐々に上がっていく。

深呼吸して一度気持ちを整える。

よし、いこう。

42.195km。

楽しむスイッチが入った。

スタート

8:45

おかやまマラソンスタート。

【3:20:00切り】の挑戦が始まった。

気温13.4℃。

天気曇り。

風はない。

Aブロックスタートなので渋滞はほとんどない。

言い訳できない絶好のコンディション。

このチャンスを逃したくない。

そう思った。

岡山駅前はたくさんの人でいっぱいだった。

今回の設定ペースは【4:40~4:45】

高まる気持ちを抑えながら走っていた。

普段一人で走っている時はきつく感じるのにスタート直後の数キロはなんであんなに楽に感じるのだろう。

別の人間みたいに思えてくる。

初めの1kmは4:55

まー、これはしょうがないと思っている。

それ以降。

2km  4:38

3km  4:33

4km  4:40

5km  4:31

設定ペース(4:40~4:45)よりやや速い。

コースはフラットなのにばらつきがある。

少しスピードを抑えようと意識するがなかなか変わらない。

6km  4:34

7km  4:39

8km  4:34

9km  4:35

10km  4:34

設定ペースは4:40~4:45だと言っているのに。

5~10秒速い。

どこかでこのペースのまま最後まで行けると思っている。

だからペースを落とさないのだ。

ペース通りに走らないといけないのは分かっているのに行動に移せない。

スピードを少し落とすだけなのに、、、。

ちゃんと現状を理解している自分がいた。

フルマラソンはいつもこの展開。

そしてレース後に反省する流れ。

始めから設定ペースで走り続けるという気持ちと覚悟が弱すぎるのだ。

前日の決起会でも想定ペースの±5秒の範囲で走ると話していたのに。

この5~10秒速いペースが後半足が止まる原因になっているのは言うまでもない。

10km~20km

10.8km

第3給水所のエイドに黄緑色の宝石がどっさり。

シャインマスカット「晴王」が輝いていた。

ビニール手袋をはめた手の上に一粒。

ボランティアさんがどうぞと手を差し伸べてくれている。

ありがとう。

宝石を手に取り口へ放り込む。

、、、。

あーこの香り。

幸せな気持ちになった。

11km 4:39

12km 4:40

13km 4:35

14km 4:39

15km 4:36

設定ペースは4:40~4:45

相変わらずペースを落とそうという意識が感じられない。

むしろこのペースで押し切ってやる。

そんな気持ちになっていた。

スタート前と現在のレースプランが見事に書き換えられている。

ここが私の弱いところ。

計画を立てている意味が全くない。

16km 4:39

17km 4:40

18km 4:35

19km 4:32

20km 4:39

設定ペースは4:40~4:45

変わらず5秒~10秒速い。

20km

前半が終わろうとしている。

ここまでの気持ちを整理してみる。

設定ペースより5~10秒速いが体は軽い。

心肺はとても落ち着いている。

コースはフラットで走りやすい。

天気は曇り。

風はない。

残りあと半分ちょい。

正直行ける気しかしなかった。

このまま前半の20kmがもう一回繰り返される気にもなっていた。

そんな事は絶対にありえないのだが。

振り返れば20kmまでは走れて当たり前。

このまま行けると思うには20km地点ではまだ早すぎるのだ。

フルマラソンは前半×2じゃないのはよく分かっているのに。

まだまだですね。

20km~30km

20km

足の状態は特に問題なし。

果たしてこのまま最後まで行けるのか?

21km 4:37

22km 4:39

23km 4:45

24km 4:36

25km 4:47

設定ペースは4:40~4:45

まだ大丈夫そう。

このまま行きたい。

いや、行きたいじゃなく行くんだ。

気持ちは前向きだった。

25.1km

第8給水所

エイドにはスポーツ・白桃きびだんごがあった。

手に取りそのまま走って行く。

きびだんごは一つずつ小分け包装されていた。

切り込みから破くタイプではなく風呂敷のように包まれている。

両手で中のきびだんごが落ちないように包み紙を剥がしていた。

んーーー。

うまく剥がせない。

思いっきりいくと中のきびだんごが吹っ飛びそうだったから。

視線は前を見てるから手の感覚だけで開けようとしていた。

包み紙をなんとか剥がしきびだんごに指が触れる。

やっとたどり着いた。

口の中に放り込む。

うまい。

岡山パワーを注入した。

しかしその数秒後、、、。

事件は起きた。

右足膝裏の少し上あたりがピクピクいいはじめた。

まじかー。

まだ25kmだぞ。

このタイミングは早いでしょ。

一気に焦りが出た。

大丈夫、大丈夫。

次の給水で水を多めに飲もう。

塩タブがあったらいただこう。

脳の活動が忙しくなった。

そして冷静に楽しく走ることが難しくなった。

こんなことになるなら。

きびだんごの包み紙を開けるのに必死で腕振りがうまくできなかった。

そのおかげでフォームは崩れていた。

きびだんごを取らなきゃよかったと少し後悔した。

でも原因は間違いなくそこではない。

自分ではちゃんと分かっている。

前半のペースが速かったのでこのタイミングで足が悲鳴をあげたのだ。

そもそも設定ペースの4:40~4:45より速いペースで走り切る力がまだ自分にはないのだ。

ただそれだけ。

フルマラソンをなめんなよ。

天から声がふってきた。

そんなこんなだけどレースは続いて行く。

26km 4:50

27km 4:45

28km 4:51

29km 4:52

30km 4:54

設定ペースは4:40~4:45

設定ペースより5~10秒遅れてきた。

今まで楽しめていた沿道の応援も感じる余裕がなくなってきた。

たまにピクピク痙攣することはあったが足が攣るまではいかずなんとか持ちこたえている。

このまま攣らずにもってくれるのか?

途中いつか攣ってしまうのか?

不安と戦っていた。

30km~40km

30km

心肺の余裕はあるが足の余裕はなくなってきた。

残り12km。

とにかくもってくれ、そんな気持ちだった。

こうやって文章を書いていると分かるがマイナスな気持ちしかでてこない。

そりゃ楽しい訳がない。

何かで気持ちを変えないと。

そんなことばかり考えてた。

おかやまマラソン最大の難所「岡南大橋」(こうなんおおはし)が見えてきた。

ランナーが坂を上っている。

でも思っていたよりきつそうに見えない。

もちろん坂だけど去年出た神戸マラソンの坂に比べれば全然走れそう。

そこまで気持ちはひるまなかった。

ん?

コースの真ん中で両腕を広げて応援してる人がいる。

よく見ると有森裕子さんじゃないですかー!

おーーー。

脳のスイッチが切り替わった。

タッチして元気をいただくしかない。

コースを中央に切り替え有森さんとタッチを交わした。

そして、がんばれーーー!!!

エールもいただく。

この一瞬で一気に力が湧いてきた。

ありがとう。

いい流れで岡南大橋に突入。

足攣りのことはいったん忘れ、たんたんと坂を上っていく。

もちろんペースは落ちたが問題ない走りができていた。

無事に坂を上り切ると下りに入った。

このタイミングで思ったことは絶対に飛ばさない。

むしろ抑えていく。

この意識だった。

こう思えるのはトレランの大会でさんざん下りでぶっ飛ばして失敗してきているから。

下りなので走れちゃうしスピードも簡単にだせてしまう。

でもここでスピードをあげたらその後は必ず後悔する結果に繋がる。

だからランナーに抜かれても気にしない。

お先にどうぞ精神で。

ここは自分の思い通りにうまく走ることができた。

こういう風に前半のペースも設定通りに走れるようにならないと。

改めてそう思った。

名物のラーメンエイドが登場。

なるほど、そういうことね。

エイドはコースから少し外れた所にある。

タイムを狙っている人ならまず寄らないだろう。

でも今食べるラーメンは美味しいんだろうな。

そんなことを想像しながら走っていた。

31km 5:01

32km 4:58

33km 5:06

34km 5:06

35km 5:08

設定ペースは4:40~4:45

ついに1km4分台をキープできなくなる。

足が攣りそうだけどまだ粘っている。

残り7km。

このまま行けたら目標タイムはギリギリ達成できるかもしれない。

まだチャンスはあった。

諦めたくない。

気持ちを強く持った。

※ここまでジェル4本、2RUNを補給しています。

コースはずっと堤防沿いを走って行く。

ここまでSスタートの速い人も何人かは止まったり歩いている人がいた。

足が攣って痛そうにしている人もいた。

でも自分はまだ走れている。

ペースは落ちたけど止まらずに走れている。

このままゴールまでなんとしても行きたかった。

36km手前。

ズキン。

いやな痛みがはしった。

今までのピクピク痙攣とは重さが全く違った。

やばい。

足が攣る前兆だ。

どうしたらいい⁈

スピードを少し落とす。

あきらかに右足がおかしい。

違和感はあるがそのまま走るしかない。

筋肉が引っ張られる。

あー、やばい。

絶望的な気持ちになった。

再びスピードを少し落とした次の瞬間。

痛たたたぁぁぁぁー。

走れないほどの激痛がはしる。

一歩。

二歩。

三歩。

引きずりながら歩いて止まる。

右足膝裏、少し上の外側。

ずっと気になっていた所が悲鳴をあげた。

後ろから来るランナーに次から次へと抜かされていく。

まるでライン作業で不良品がでて取り除かれたようだった。

正常な商品はコンベアの上に乗ったまま同じスピードで流れていく。

落ち着け。

大丈夫。

静まるのをじっと待つ。

もう大丈夫かな⁈

一歩。

二歩。

三歩。

ゆっくり歩きだす。

そして走り出した数秒後、再び奴はやって来た。

痛たたたぁーーー。

ドツボにはまっていく。

すぐに走り出したい気持ちとちゃんと治まってから走りたい気持ちと。

もうパニックだった。

その間何人のランナーに抜かれたのだろう。

この波が治まるまでその場でじっと耐えた。

上半身は動けるのでこの瞬間を忘れないよう記念に一枚。

動けずに止まった地点

30秒くらいかな。

おそらく大丈夫なはず。

歩きながら確認する。

…。

大丈夫そう。

そしてゆっくり走り始める。

36km

1kmペースは6:54

状況が一気に変わった。

精神的ダメージは半端ない。

足攣りの恐怖に怯えながら残り6km。

地獄のマラソンがスタートした。

37km 5:56

38km 5:48

39km 6:04

40km 5:56

設定ペースは4:40~4:45

もうぎりぎりの状態だった。

サブ4ペース、1km5:40でも走ることができない。

悔しかった。

いろいろな思いが頭を駆け巡る。

でも諦めたくない。

ここからはもう時計を見るのをやめた。

見たら心が折れてしまいそうだったから。

フルマラソンは一度止まってしまうとそこからがとてつもなくしんどい。

だから止まらずに走り切りたいのだが。

私は足が攣りやすい体質なのかもしれないが止まらずにフルマラソンを走り切った経験が本当に少ない。

一度はどこかで止まってしまう。

前半のペースが速い。

負担のかかりやすいフォームで走っている。

前日から補給する対策ができていないなど原因はいろいろあると思いますが、、、。

止まらずに最後まで走り切る。

これができそうでなかなかできないんです。

毎回壁にぶち当たっている。

目標の3:20:00切りはもう難しくなった。

でも今できる全力を尽くしたい。

残り2km。

気持ちをしっかりもった。

40km~ゴール

40km

残り2.195km。

ペースを前半の4:40~4:45に上げることはもうできなかった。

体幹や足に力が入らない。

まさに足が売り切れた状態だった。

1km6:00ペースで走るのがやっと。

他のランナーは残り2km。

最後の力を振りしぼって走っている。

当たり前だが次から次へと抜かされていく。

皆さんはイーブンペースで走れていたのだろうか?

足は攣っていないのだろか?

この地点でまだしっかり走れているので少なくとも自分よりは上手なレース展開だったはず。

41km 6:10

42km 6:04

最後は設定ペース4:40~4:45より1分30秒も遅くなっていた。

典型的な大失速。

マラソンの失敗例に載るようなレース内容だった。

何がいけなかったんだろう、、、。

頭に浮かぶのはやはり設定ペースを無視して5~10秒速く走ったこと。

これにつきると思う。

ゴール会場のシティライトスタジアムに入って来た。

ゴールゲートが姿を現す。

苦しかったけどあと少し。

ラスト200m。

足が攣らないことを祈りながら今できる全力で走った。

次のレースに向けて気持ちだけでも繋げたかったから。

前半25kmまでは行ける気しかしなかった。

30km付近で足がピクピクしだす。

35kmで足が攣る。

残り7kmは本当に辛い時間だった。

何がいけなかったのかは分かっている。

次やるべきことも分かっている。

おかやまマラソンの経験を必ず次に生かしたい。

そう思いながらゴールした。

グロス:3:32:30

ネット:3:31:59

まとめ

おかやまマラソン。

レースは苦い思い出になってしまったけどとてもいい大会でした。

コースはいままで走った大会の中で一番高速コースだった。

フラットで走りやすい。

エイドの給食は充実している。

応援は吹奏楽やバンド演奏あり。

路面電車も走っている。

スタート渋滞はほとんどなし。

また出たい、そう思える大会でした。

私の課題も見つかった。

設定ペース±5秒以内で走り続けること。

頭では分かっていてもなかなかできないのが現実。

イーブンペースで走ることの大切さを改めて学びました。

失敗は成功するために必要な時間。

諦めない限り夢はいつか叶うと思っています。

楽しむ気持ちを忘れずにまた今日からがんばっていきます。

次こそは目標である3:20:00切りを達成してみせます。

ここまでの長文、最後まで読んでいただきありがとうございました。

おまけ

おかやまマラソンの完走メダル。

メダルは備前焼。

ひもは倉敷市児島で紡いだ真田紐。

岡山らしくてとてもいい感じです。

完走者には岡山名物大手まんじゅうがいただけます。

レース後は打ち上げへ。

この時間までがマラソン大会。

皆さまありがとうございました。

帰りの新幹線。

設定ペース通りにちゃんと走らないと。

次こそはいいレースがしたいと思った。

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コメント

  1. 吉田祐也 より:

    おかやまマラソンお疲れ様した。

    あの大人数の中、お会い出来るとは思ってもみなかったです。

    写真ありがとうございました。

    みつさんも足攣に悩まれたんですね💦

    私も30km前くらいまで4:45と良いペースで行けてましたが、有森さんとハイタッチした瞬間、足がピキッと来てペースダウンを余儀なくされ、その後も足が完全に攣ってしまい、歩道に座り込んでしまいました💦

    でも、昨年よりは4分ほどタイムを縮め3時間52分となんとかサブ4は死守できました。

    今回の失敗を参考にして、次に活かして行きたいと思います。

    またいつかお会い出来ることを楽しみにしています✨

    • みつ みつ より:

      おかやまマラソンお疲れ様でした。
      本当にすごい偶然でしたね。これもご縁だなー。
      吉田さんも足攣りでしたか、、、。
      それもハイタッチした瞬間とは。
      攣ってからのマラソンは地獄だったですね。
      気持ちよく分かります。
      その中でもPB更新は素晴らしい!
      お互い次のレースでは納得いく走りができるようがんばっていきましょう。
      またお会いできるの楽しみにしています。

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