みなさんこんにちは。
ラン歴9年サブ3.5ランナー(3:26:15)のみつ(@hiroki.mitsunaga)が2022/4/10、3年ぶりの開催となった【奥三河パワートレイル70km】に初挑戦してきました。
完走できるレベルがどのくらいか気になる方はとても参考になると思います。
奥三河パワートレイル2022に参加した時のレース動画(Instagramリール1分)
結果
レースの結果になります。
DNF。完走できず。(ちなみに私はマラソンサブ3.5ランナーです)
CP5棚山高原54.3km地点(最終関門)で3分タイムオーバーでした。
猛者ばかりが参加する奥三河パワートレイル。
2022年の完走率は55.7%でした。
仮に関門時間を通過できたとしてもゴールまでの脚は残っていませんでした。
レース途中、この関門で辞めようと決断していました。
リタイアの為ゼッケンを切り取られ回収車に乗り下山。
車の中では今までのレースを振り返っていました。
ジワリジワリと悔しさがこみあげてくる。
回収車で過ごす経験は2回目ですが深く意味のある時間。
今後の自分にとって価値ある時間。
この経験を活かしさらに成長するしかないと強く思った。
完走できる目安基準
気温や天候により多少変わるかもしれませんが今回参加して感じた基準になります。
奥三河パワートレイル70kmを完走できる目安レベルとしては
マラソンサブ4以内でトレイルレース経験が少しある方ならチャンスありだと思います。
サブ3.5ランナーの私は最終関門でタイムオーバーになりましたが、、。
エイドではあまり長居しないことをおすすめします。
自分は少しゆっくりしていたので、泣。
レース中気を付けることは絶対に飛ばし過ぎないこと。
最後まで足を止めずに進み続けられるペース配分が重要です!
あとはエネルギー補給のタイミング。
これらがうまくいけば完走できる可能性は高まると思います。
出発
愛知県常滑市から車で出発。
新城インターで降り道の駅もっくる新城へ。
お昼ごはんを食べようと奥三河製麺でししらーめんを注文。
猪の骨から出汁をとり猪肉がトッピング。
あっさり食べやすい醤油味のラーメンです。
外にあるつぐやさんでは名物の五平餅をいただき奥三河の郷土料理を堪能しました。
もちろん大会がメインですが旅をしっかり楽しむのも大事なことです。
受付会場(前日受付のみ)
受付会場のふれあいパークほうらいへ。
前日受付のみ。
天気は快晴。
広い芝生エリアに立派なステージがあります。
奥三河パワートレイルの看板やスポンサーの入った幕が目に入りいよいよだなと気合いが入ります。
今回の参加賞はTシャツと蓬莱泉(日本酒)です。
日本酒は完走のご褒美に飲みたかったなー、DNFだったので。
ステージでは長篠陣太鼓さんの演奏がとてもよかったです。
和太鼓の音ってやってやるぞって気持ちにさせてくれます。
ナイスパフォーマンスでした。
レースプロデューサーの石川弘樹さんとは初めてお会いしたのですがとても素敵な方でした。
写真も快く応じていただき嬉しかったです。
上位3名にはチェンソーアートのトロフィーが授与されます。
こんなトロフィー素敵すぎます。
宿泊ホテル
今回お世話になるのはホテルルートイン新城。
2019年1月11日オープンなので新しくてきれいです。
料金もお手頃なのでおすすめです。
明日は1:45にホテルを出発予定なので17:00過ぎに夕食。
早すぎます、笑。
ホテルの敷地内にあるまぐろダイニング美蔵さんへ。
本当は前夜祭で飲みたい気持ちもありましたがここは我慢。
ソフトドリンクで乾杯。
ホテルで一杯無料券がいただけるのでありがたかったです。
揚げ物、生ものは控えてマグロのほほ肉ステーキにご飯セット。
ご飯は大盛りに。
部屋に戻り明日の準備。
着る服や荷物をまとめ大浴場「旅人の湯」へ。
部屋のお風呂か迷ったけどやっぱり大浴場に行って正解。
気持ちよかったー。
スタート会場へ
ホテルを1:55出発。
車で約20分。
ふれあいパークほうらいに到着。
乗車券を渡して大型バスへ乗り込みます。
スタート会場の茶臼山高原までは約1時間半。
けっこう遠い。
決戦に備え皆さん静かに寝ていました。
会場に着いたら夜空には満天の星が。
とてもきれいでした。
朝5時前、気温は6度。
激寒です。
この時点では温かい服装が良いと思います。(ちなみに私は短パンでした)
荷物預けは5:15~5:45になります。
日中は気温が27℃まであがる予報。
寒暖差ありすぎです。
待機場所である室内で小休憩。
選手の皆さんは朝ごはんを食べたりゆっくりしてスタートを待ちます。
スタート15分前
奥三河パワートレイルのスタートゲートといえばレッドブル。
スタート15分前くらいから選手が集まり始めます。
スタート地点の横にはまだ雪が残っていました。
スピーカーからは大音量で音楽が流れレースプロデューサーの石川弘樹さんから説明があります。
スタート
6:00スタート。
朝日を浴びながら70kmレースのはじまりです。
スタートして1kmくらいしたら目の前には異様な光景が広がっていた。
どういうこと?
コースから2つに分かれて走っているのです。
なんか変だぞ。
どちらに行けばいいのか分からず前の人について走っているといきなり土手の斜面を走っていく。
意味が分からず進んでいった。
そしてあるところで立ち止まる。
どうやらコースが分からないらしい。
集団コースロストである。
後ろの人は前の人についていくしかない為原因が分からずみんな大パニック。
ボランティアの人も分かっておらず嫌な緊張感がはしった。
大会中止になるのではないか、そんな不安さえよぎった。
その後はなんとかコース上に出られたが今度は大渋滞。
長時間ハイキング状態で第一関門に間に合うのか心配しかなかった。
渋滞がほどけてきてやっと走れるようになったら今度は急遽コース変更があったらしくもうドタバタ。
これから自分がどこを走って関門まであと何キロあるのか全く分からない。
過去にいろいろなトレランレースに出てきたがこれは、、、。
人生初の経験であった。
もう不安しかなかった。
CP1 つぐ高原グリーンパーク
第一関門のつぐ高原グリーンパークは15km地点。
関門時間は8:00(スタート2時間後)
スキー場のリフト脇を通り澄み切った池の周りを走るのは最高でした。
そして愛知県最高峰、茶臼山(1415m)に到着。
朝日をあびた南アルプス連峰を一望できます。
山の稜線が見事でした。
ここは景色を眺めてほしい絶景ポイント!
友達と一緒に走っていてボランティアさんにエイドまであと何kmか聞いてみると残り2kmらしい。
ん???
頭の中で計算してみるとこのままでは間に合わない。
うそでしょ⁉
第一関門でタイムオーバーは勘弁だ。
マジで焦った。
残り1kmはほぼ全力ダッシュ(キロ4:00)
ありえません。
息あがりまくり。
なんとかぎりぎり30秒前に関門通過。
エイドに到着した時、朝のトラブルで関門時間が15分延長になったことを初めて知らされもう泣きそうだった。
全力ダッシュしなくて済んだのに、、、。
もういろいろありすぎて笑うしかなかった。
ドキドキすぎてエイドを楽しむ余裕は全くなかった。
CP2 基盤石山登山口
第二関門の基盤石山登山口は24km地点。
関門時間は10:30(スタート4時間30分後)
朝のトラブルをふまえ全ての関門でプラス15分延長になるみたいなので10:45。
この時点での貯金タイムは約1時間。
かなり頑張った。
エイドでは貯金ができたので補給しながら楽しいひとときを過ごしていた。
ここからは山に入り面の木風力発電所の横を通ります。
景色は最高。
足元ふかふか。
この大会で一番気持ちよく走れるエリアになります。
CP3 小松長江老人憩いの家
第三関門の小松長江老人憩いの家は38km地点。
関門時間は12:30→12:45(スタート6時間30分後)
到着時の貯金タイムは43分。
前のエイドより貯金が少なくなっていた。
小松エイド手前にはきれいな花がたくさん咲いています。
いったん山の景色から解放され気持ちがほぐれた。
ダム建設工事のため新しく橋を設置してもらったり手づくりの看板があったり。
とても温かいおもてなしでした。
気温は25度。
暑さにやられていたら目の前に『かぶり水』の文字が。
まじで!
ひしゃくで頭からぶっかける。
ふー、生き返る。
冷たくて最高に気持ちよかった。
奥三河の天然水さまさまでした。
エイドでは名物の五平餅や甘酒がいただけます。
一口サイズの五平餅をおかわりしたら一本食べていくかいと言ってくれ、もちろんいただきました。
嬉しかったし激うまでした。
お腹がかなり減っていたのでエネルギー補給もばっちり。
テントの下では暑さのせいか休んでいる人が結構いました。
過去に出場したランナーのメッセージを見てまた頑張ろうと思った。
CP4 四谷千枚田
第四関門の四谷千枚田は47.2km地点。
関門時間は15:30→15:45(スタート9時間30分後)
今までの貯金を使い果たし関門3分前にぎりぎり到着。
超危なかった。
エイドではおにぎりがでます。
ジェルに飽き飽きしていたので本当にうまかった。
エイドである四谷千枚田は『日本の棚田百選』にも選定されているだけあって景色は抜群!
しかし、、、。
疲れ果てて景色を見る余裕はほとんどなかった。
ここから後半戦がスタート。
前半とは全く雰囲気が変わり恐ろしいくらいのアップダウンが続きます。
はしごのような階段を何度も登ります。
岩古谷山や鞍掛山を越えていくのですが壁のような急登ばかり。
足を一歩出すだけでもしんどかった。
まさに名前通りのパワートレイル。
1ℓの水を持って入ったのですが途中で足りなくなりかなり焦った。
脱水になりかけたのでこの区間の水分は要注意です。
1.5ℓはあったほうがいいかもです。
暑さのせいで頭痛が起こっていた。
CP5 棚山高原
第五関門の棚山高原は54.3km地点。
関門時間は17:30→17:45(スタート11時間30分後)
関門を出発する時点で次の関門を通過できるかは難しいと分かりつつも行けるところまで行ってみようと決意して進んだ。
トンネルを抜けるとこの区間も厳しいアップダウンが続きます。
正直坂はもう登りたくなかった。
脚は疲れていたがそれ以上にやってやるという気持ちが弱くなっていた。
自分に負けているのが分かっていたがそれでも前に進むしかなかった。
途中関門ギリギリラインだということは分かっていた。
頑張れば通過できるかも。
残り3km。
関門までもう少し。
最後の力を振りしぼり全力でギアをあげた。
ロードのように平坦じゃないからキロ何分という予測ができない。
いけるかいけないか。
とにかく必死に走った。
結果3分タイムオーバー。
挑戦はここで終わった。
でも仮に関門通過出来たとしてもゴールまで行ける体力はもう残っていなかった。
気持ち的にもぎりぎりだったのでおそらくここでやめていたと思う。
実力不足。
奥三河パワートレイルを完走する力はまだなかった。
収容車
人生2度目の収容車。
リタイアの為ゼッケンをハサミで切り取られパイプ椅子に腰をおろす。
周りには3人いた。
この回収車を待つ時間はなんともいえないのである。
悔しい、もっといけたんじゃないか、、。
あの時エイドを早く出発していたらとかスタートでもっと前の方にいたらとか。
レースを振り返っているといろんな事が頭に浮かんできます。
これも貴重な時間。
自分の中で答えを導きだそうとする時間だった。
収容車に乗り込み車で20分くらい。
ゴールテープをきって完走してるイメージだったからなんで車に乗っているんだろうとなるのです。
でもこの経験があるからまた新たに頑張れるんだなと思いました。
最近自分の中で走るモチベーションがいまいち上がらなかったのでこういう悔しい気持ちになれたのは本当によかった。
またこれから頑張れそうだ。
ゴール会場
ゴール会場は旧門谷小学校。
収容車から降り選手がゴールする場所へ向かった。
制限時間は残り40分。
外は真っ暗で気温も下がり寒かった。
マイクからはゴールするゼッケンナンバーと名前が読み上げられ「おかえりー」「よくがんばった」と選手を讃えていました。
ゴールする選手の表情はみんないい顔だった。
まさに自分に勝った瞬間。
見ていて気持ちがすごい分かるからもらい泣きしてしまった。
それと同時に自分もこのゴールテープをきりたかったと思った。
この達成感を味わってみたい。
ゴールした人にしか分からないこの気持ち。
リベンジするしかないよね。
預けていた荷物を引き取り大会は終わった。
まとめ
初めて参加した奥三河パワートレイル。
結果はDNF。
最終関門でタイムオーバー。
きつかったけど楽しかった。
この言葉が一番しっくりくるかなと思います。
前半コースは景色最高だし気持ちよく走れる所もある。
後半は厳しいアップダウンの連続。
レースプロデューサーの石川さんが前半と後半は同じ大会とは思えないけどそれを楽しんでほしいと言っていた。
その意味が参加してよく分かった。
まさにその通りでした。
そしてもう一つの魅力はワンウェイコースであること。
周回コースじゃないのでずっと景色が違うのも楽しい要素。
地元の応援やボランティアの人の温かいおもてなし、手作り看板も素敵なものばかり。
感謝の気持ちしかありません。
今までいろんな大会に参加してきましたがリタイアしたにもかかわらず大好きな大会になりました。
それだけ濃い時間を楽しませてくれました。
結果はDNFでしたが悔しい経験をさせてくれたことに対しても感謝の気持ちになるのです。
必ずリベンジして完走したい。
今より成長した自分になれるようこれからも頑張ろうと思った。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
補給食
奥三河パワートレイルではこれだけの補給食を用意しました。
実際には8割使用。
トレランの大会はお腹が減ってハンガーノック(低血糖状態)になることがあります。
最低1時間に1回の補給を目安に常に動き続けられるエネルギー確保が必要になってきます。
そのほかアミノダイレクトもおすすめです。
アミノ酸摂取で筋肉の疲労対策。
クエン酸摂取で乳酸対策につながります。
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