みなさんこんにちは。
ラン歴9年サブ3.5ランナー(3:26:15)のみつ(@hiroki.mitsunaga)が2022/5/22、3年ぶりの開催となった【野辺山ウルトラマラソン100km】に初挑戦してきました。
完走できるレベルがどのくらいか気になる方はとても参考になると思います。
野辺山ウルトラマラソン2022に参加した時のレース動画になります【Instagramリール1分】
結果
まずは結果報告になります。
野辺山ウルトラマラソン100kmなんとか、なんとか完走することが出来ました。
ネットタイムで13:28:26。
完走はしたけどいつダメになってもおかしくないくらいきつかった。
【西の村岡】【東の野辺山】という言葉があるようにウルトラの中でもレベルは横綱級。
累積標高は2000mを超えます。
本当にきっついコースでした。
私自身100kmウルトラマラソンは高山・丹後に続き3回目の出場になります。
天気や気候条件が違うのでなかなか比較しにくいですが高山・丹後・野辺山のコースだけを見るとやはり野辺山が一番きつかったように感じます。
完走率&当日の天候
種目名 | 参加数 | 出走数 | 出走率 | 完走数 | 完走率 |
100km男子 | 1,738 | 1,465 | 84.3% | 967 | 66.0% |
100km女子 | 252 | 227 | 90.1% | 146 | 64.3% |
67km男子 | 244 | 204 | 83.6% | 167 | 81.9% |
67km女子 | 115 | 94 | 81.7% | 77 | 81.9% |
42km男子 | 211 | 155 | 73.5% | 136 | 87.7% |
42km女子 | 160 | 139 | 86.9% | 114 | 82.0% |
合計 | 2,720 | 2,284 | 84.0% | 1,607 | 70.4% |
こちらの表を見ると100kmの部は完走率が約65%になります。
3人中1人が完走できない結果です。
なかなか厳しい現実になります。
野辺山に出場している方は日頃から練習を積んでフルマラソンサブ4前後からさらに速いランナーばかりだと思います。
そんな強者達の前に立ちはだかる大会、それが野辺山ウルトラマラソンになります。
日時 | 場所 | 平均気温 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 | 平均風速 |
5月22日 | 野辺山 | 11.2℃ | 16.9℃ | 8.1 ℃ | 7.0mm | 2.1m/s |
今回天気予報は曇りから晴れ予報でしたが見事に裏切られ前半のトレイル区間は弱い雨が降っていました。
標高が高いので余計に寒く体は冷えきってしまう感じ。
トイレも近くなりなかなか厳しかったです。
午後からは雨も止み太陽がでて一気に暑くなる。
かなりの気温差があり体調管理が非常に難しい気象条件だったと思います。
完走できる目安基準
私はフルマラソンサブ3.5ランナーになります(3:26:15)
トレイルランニングの大会は10回以上出場しており100kmウルトラマラソンは今回で3回目。
過去の高山ウルトラ、丹後ウルトラはともに制限時間ギリギリでの完走になります(14時間)
今回野辺山ウルトラマラソンのゴールタイムが13:28:26だったので制限時間の約30分前という結果。
私の経験から完走基準を考えると
フルマラソンは最低でもサブ4、他の100kmウルトラマラソン大会完走者が最低の目安になってくるんじゃないかと思います。(天気や気候条件が違うのはお許しを)
その他にアップダウンがかなりあるコースなので坂の上り下りに強い人。
あとは絶対に完走するという強い気持ちを最後まで持ち続けることが出来るランナーですね。
ちなみに野辺山ウルトラは部門が3つあり42km・67km・100kmがあります。
【ウルトラマラソンで足攣りが心配の方必見!】
私は『カツサプ』を勝負レース前に必ず取り入れています。
公式サイトから購入する↓↓
カツサプはカツオのパワーで「パフォーマンスの向上」 「ダメージの軽減」「カツオの素早い回復力」を支える 画期的な運動補助食品です。宿泊ペンション
大会指定駐車場まで車で約15分のところにあるペンションあさひさんにお世話になりました。
このエリア(山梨県北杜市大泉町)はたくさんのペンションがあるのでペンション好きにはなかなかおすすめです。
私は愛知県からの参戦なので土日と2泊しました。
食堂には暖炉が置かれており部屋の中がじんわり温かかったです。(5月なのに暖炉ありでちょうどよかった)
お料理はどれもおいしかったです。
連泊の場合は洋食・和食を交互に出してくれました。
食堂からテラスにも出られるのでコーヒーブレイクでほっとするのにもいいです。
客室からは北岳や甲斐駒ヶ岳が望めます。
出発
ペンションから指定駐車場(小学校)に車で向かったのですが途中渋滞。
とても嫌な予感が、、。
到着するとまさかの満車で止めれませんでした。
再度案内されたのがスキー場の駐車場。
ここからはまーまーの距離。
スタート時間が気になる。
スキー場に到着したら今度はバスに乗り換え約3km。
大会会場である南牧社会体育館へ向かいます。
スタート時間に間に合うのかずっとヒヤヒヤ状態で体によくなかったです。
ぜひとも皆さんはこうならないように早めに行って現地でゆっくりされることをおすすめします。
私はぎりぎりスタートに間に合ったのですが、間に合わなかったランナーさんが多数いたようで急遽関門時間の延長措置がとられていました。
会場到着
健康チェック完了の携帯画面を提示して入場することできます。
今回は前日当日の2回、専用キットを使って抗原検査を行いました。
当日の朝は2:45起き。
ただでさえ時間がないので本当に焦ります。(焦ってばっかりです笑)
入場すると参加賞として好きな色のウォーターボトルがいただけます。
自分はだいだい色を選びました。
荷物預けはゼッケン番号がかかれたテント下に自分で置く感じです。
ここまでこれば後はスタートを待つのみ。
スタート前はトイレ渋滞が起きやすいので早めに行った方が安心です。
スタート
ウェーブスタートなので5:00と5:15の部に分かれます。
レースプロデューサーの坂本さんが手を振ってお見送りしてくれます。
朝一は霧がかかっていて幻想的な光景でした。
晴れていれば八ヶ岳が一望できるのですが今回は残念ながら見れませんでした。
途中、JR鉄道最高地点があります。
それだけ標高の高い所を走るので酸素が薄く呼吸も普段とは違うのかもしれません。(私はそこまで気にならなかったですが)
八ヶ岳の赤岳・横岳の登山口前を通過します。
この先コースは道路から砂利道に変わり山の中へ入っていきます。
10km~25km
林道を進んでいきます。
霧雨が降っていたので寒かった。
天気予報は曇りから晴れだったのにな。
エイドでは野辺山高原特産花豆ミルクまんじゅうがいただけます。
この区間にはコース最高地点があります。
標高1908m。
もはや山の頂上ですね。
そりゃ寒いはずだ。
大会エイドではあまり見かけませんがホットコーヒーがありました。
飲んで温まりたかったけど私は余裕ないので先を急ぎました。
25km~42.195km
新緑の中を進んでいきます。
35kmの稲子湯エイドでは菓子パンでパワーチャージ。
それもまるまる1袋。
一個は多かったので他のランナーさんと半分ずつ食べました。
40kmエリアでは白樺の木が出てきてコースの雰囲気が変わります。
エイドでは味噌ドーナツがいただけます。
42kmの松原温泉八峰の湯は関門であり42kmの部のフィニッシュ地点でもあります。
応援する人が増えとても賑わっています。
おにぎりが出るのでここでしっかりエネルギー補給していきたいですね。
だいたいフルマラソンの距離まではトレイルコースのイメージです。
42.195~67km
42.195kmフルマラソン完走といってもまだ半分も来てないんです。
でもフルの距離を走ると一応一区切りな気持ちに。
長かったトレイル区間は終わり村の中を走っていきます。
雨がやんで太陽が出てきたので一気に暑くなりました。
朝が寒かっただけに気温差が相当あったはず。
体調を崩す人もいたんじゃないかな。
エイドではみすず飴がでます。
初めて食べましたが美味しかったなぁ。
ここからは信号機も出てきます。
50km地点、距離はようやく半分。
この時点ですでに疲労が出ていたのでまだ半分もあるの?という気持ちでした。
第3関門の小海中学校横公園では制限時間の1時間26分の貯金がありました。
北相木村のエイドでは冷凍パインが。
かなり暑くなっていたので最高に美味しかったし生き返った。
そして頭から水をぶっかけリフレッシュ。
気持ちよかったなー。
さらに進んでいくと大きな声で麦茶をすすめてくれる元気いっぱいの少年がいた。
選手にしっかり届く気持ちの入った声で。
ご家族で私設エイドを提供してくれているのだ。
雰囲気がとても温かく感謝の気持ちでいっぱいになりました。
ありがとうございました。
65km地点は暑さとの戦い、本当にきつかった。
南相木小学校は67kmのゴール地点。
67~79km
67kmから79km地点の馬越峠まではこの大会一番の難所。
どぎつい急登の坂をひたすら登る。
走ることはおろか歩いて登るだけでも相当しんどい。
もう修行でしかない。
無心になっていかに淡々と前に進んで行けるかがポイントです。
関門時間の貯金が2時間くらいあったはずなのに間違いなく減っているのが分かった。
体力はかなり消耗して左足に違和感が出始めていた。
食べ物は食べ続けられていたので胃腸の問題は大丈夫そうだった。
79~90km
79kmからは登ってきた分をひたすら下ります。
下りは走れてしまうのでどれくらいのペースでいけばいいのか本当に迷いました。
とはいってももう速いスピードでは走れませんが。
身体がかなり疲れている状態なので足に衝撃を与えない走り方を心掛けた。
身体を支える体幹の力も相当弱くなっており不安しかなかった。
90~95km
90kmまできたらラスト10km。
ここからは登り区間です。
日常の10kmであれば問題なく走れる距離ですが90km走ってきた後の10kmはとてつもなく長く感じた。
もうこの時点で走り続けることが出来なくなっていました。
周りのランナーさん達も皆同じです。
少し走ったら少し歩くの繰り返しです。
自分は30歩歩いたら30歩走ると決めて前に進むことにしました。
歩き続けるよりは少しでもタイムを縮めることができるから。
今できる精一杯の頑張りでした。
雲の隙間から太陽の光が差し込んできたときはもうあと少しだから頑張れ!と励ましてもらっているようで力をもらった。
横を見れば広大な土地に高原野菜畑が広がっています。
愛知県出身の私には見たことない光景でした。
95~99km
ラスト5km。
30歩歩いたら30歩走る作戦すら継続するのがしんどくなってきました。
ほぼ歩きです。
走っても10歩。
走りたくても走れないくらい体は疲れ果てていました。
こんな状態普通に生活していたらなかなかありえません。
止まって休憩したりやめてしまっているはずです。
まさに試練です。
【何としても完走する】その気持ちだけです。
ここまでの道のり、リタイアしようか考えたこともあった。
でも気持ちがゼロになることはなかった。
ここまできたらなんとしてでも、、、完走したい。
ウルトラの最後は毎回気持ちとの闘いです。
制限時間の貯金タイムが走れなくなってからはどんどん減り上り坂ということもあって完走できるか分からなくなっていました。
左足は衝撃を加えると激痛がはしり歩くだけでもしんどい。
しまいには30歩歩いて10秒止まるの繰り返しになっていました。
ラスト1km~ゴール
ラスト1km。
あと1kmだから最後の力を振り絞って走るランナーさんもいましたが私は無理でした。
気持ちでは走りたいのだけど体が反応しません。
きっと脳がもうやめなさいと危険信号を発信しているんだと思います。
ただただ前に進むことだけを考えて歩き続けた。
ボランティアさんから残り700mです、がんばってください!と言われたが700mがこんなに長く感じたことはなかった。
100kmの内の700mだけどここまで走ってきたあとの700mは本当にきつかった。
そして遠かった。
ここまでくると制限時間に間に合うのかが気になる。
頭の中で計算中。
おそらく大丈夫。
このまま歩いてもゴールできると思ったらじわりじわりとこみあげてくるものがあった。
涙が出てきました。
よく辞めなかったな、30歩でも走ってきたのがよかった。
ここまでこれた道中のことを振り返りながら進んでいくとゴール会場からマイクの声が聞こえてきます。
あーーーー、帰ってきたんだ。
応援の人が拍手で迎えてくれる。
ここからゴールまで残り50mほど。
最後はかっこよくゴールしたかったから走ってフィニッシュ。
13:28:26。(制限時間は14時間)
全てはこのゴール、この達成感に救われる。
諦めなくて本当によかった。
まとめ
野辺山ウルトラマラソン。
【西の村岡】【東の野辺山】と言われるようにウルトラマラソンの中では横綱級レベル。
ランナーならいつかは挑戦してみたい大会。
部門は42km・67km・100kmの3種類。
距離の段階をふんで挑戦するのもありです。
八ヶ岳の山々や一面に広がる高原野菜畑、白樺の木が並ぶ景色はとてもいいです。
前半のフルマラソンまでの距離は基本トレイルコース、後半はロードや馬越峠までの超激坂。
とにかくアップダウンが多いのが特徴。
累積標高は2000mを超え日本屈指の難コース。
体力、走力の他に『絶対完走する』という強い精神力も必要になってきます。
ゴールまで走り続けることがどれだけ難しいか、、。
レース中は試練の連続かもしれませんがそれを乗り越えてたどり着くゴールの景色はなんともいえません。
ゴールした者にしか味わえない達成感があります。
野辺山ウルトラマラソンはこれからのランニング人生に大きな影響を与えてくれる大会です!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
野辺山ウルトラマラソン好きの方にはこちらの記事もおすすめ↓↓
私が何度も救われた【おすすめ補給食5選】はこちら。
バッテリー切れの心配、全くなし。
ウルトラ・トレランに強い時計はこちら。
【マラソン・トレランで足攣りが心配の方必見!】
勝負レース前は必ず取り入れています。
カツサプは有名選手(土井陵選手や吉住友里選手)も愛用する鰹サプリ。
コメント